「三日目に死人のうちよりよみがえり」(使徒信条13)
「三日目に死人のうちよりよみがえり」という言葉をもって、使徒信条はキリストの復活を言い表します。キリスト教信仰のすべてはこの一事にかかっていると言っても過言ではありません。キリスト教信仰を支えているのは、あのときエルサレムにおいて現された神の御業であり、神が起こされた出来事です。キリスト教の土台は人の心の中にあるのではなく、キリストの復活という出来事として歴史の中に据えられているのです。
人間にとって決定的に重要なことは、事実として罪が贖われ罪が赦されるのか、それとも罪は赦されずして残るのかということです。事実として死から救われるのか、それとも救われないまま滅びるのかということです。重要なのは救いの事実であって、心が安らぐか否かではありません。そして神はキリストの復活をもって、十字架において罪の贖いは事実成し遂げられたこと、死の支配は事実打ち砕かれたことを現されたのです。「キリスト者にとって、復活は十字架におけるイエスのわざに貼られた神の証印なのである」(C.E.B.クランフィールド)。
それゆえに最初の使徒たちは、自らを単に「キリストの復活を信じる者」と呼んだのではなく、「キリストの復活の証人」と呼びました。彼らは自己の信念を語ったのではなく、キリストの復活の証言を語りました。私たちに伝えられているのはこの証言です。私たちはこの証言を伝えられた者として、代々の信仰者と共に、「三日目に死人のうちよりよみがえり」と告白するのです。(清弘剛生)
そして、キリストが復活しなかったのなら、あなたがたの信仰はむなしく、あなたがたは今もなお罪の中にあることになります。…しかし、実際、キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。 1コリント15:17
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